鳥木弥生(メゾ・ソプラノ)

武蔵野音楽大学在学中ロシアのメゾソプノ、エレナ・オブラスツォワに見出され、卒業後、東欧各地で演奏活動を開始。

その後、イタリアでF.バルビエリ、W.マッテウッツィに師事。ロシア、イタリア、スペインなどで数々の国際コンクールに入賞。

フィレンツェ市立歌劇場オペラスタジオで研鑽を積み、同劇場にプッチーニ「ジャンニ・スキッキ」ツィータ役、およびストラヴィンスキー「プルチネッラ」でデビュー。

ルッカ、ピストイア等で演じたプッチーニ「外套」フルーゴラ役でも伸びやかな歌唱と演技が好評を得る。

2006年には日本でもアルベルト・ゼッダ指揮ロッシーニ「ランスへの旅」メリベア役、レナート・ブルゾン主演ヴェルディ「ファルスタッフ」メグ役等で存在感を示した。

2007年文化庁在外研修員として渡仏し、パリにおいてコレペティトゥールとして名高いJ.ライスにフランスオペラのレパートリーを学び、エコールノルマル音楽院オペラ芸術科のディプロマを最高位で取得。

同年、クレルモンフェランにおいてビゼー「ジャミレ」タイトルロールでフランスデビュー。

2008年と2016年には「蝶々夫人」スズキ役をバルセロナ他、スペイン国内の多くの劇場で演じ、大成功を収める。

国内でも、ビゼー「カルメン」題名役、ベッリーニ「カプレーティ家とモンテッキ家」ロメオ、ヴェルディ「イル・トロヴァトーレ」アズチェーナ、レオンカヴァッロ「ラ・ボエーム」ムゼッタ、マスカーニ「カヴァレリア・ルスティカーナ」サントゥッツァ、ヨハン・シュトラウス「こうもり」オルロフスキー、プーランク「カルメル会修道女との対話」マリー等、幅広い役柄で活躍。

新国立劇場に2018-19シーズンにヴェルディ「ファルスタッフ」メグ、2019-20シーズンにチャイコフスキー「エウゲニ・オネーギン」オリガで出演。

笈田ヨシ演出「蝶々夫人」、「アルベルト・ゼッダスペシャルコンサート」など、出演した公演の放映も多数。

オラトリオ、コンサートのソリストとしても、モーツァルト「レクイエム」「戴冠ミサ」、ベートーヴェン「第九」「荘厳ミサ」、フォーレ「ペレアスとメリザンド」、ヴェルディ「レクイエム」などで数々の著名な指揮者、オーケストラとの共演を重ねている。歌唱、演技に秀でた実力派として、また「メゾソプラノ地位向上委員会」などのユニークな活動でも注目を集めている。

2015年度岩城宏之音楽賞受賞。

武蔵野音楽大学、洗足学園音楽大学講師。